都市型狩猟採集のススメ・番外編~現代の秘密基地探求記~
ほう・・・この森に入りたいだと? いいだろう、ついてこい。
案内はここまでだ・・・迷ったら青い花がある方へ進むんだな。
猫師匠・・・一体何者だったんだ・・・。
ここをキャンプ地と・・・してはいけません
というわけで、今回は横浜市瀬谷区に点在する様々な自然スポットを巡ってきました。
瀬谷区には針葉樹林や竹林などが連なった『市民の森』が複数あり、横浜みなとみらいや中華街のような都市部とは対照的に、自然豊かなエリアとなっています。
『サバイバル』のサトルくんよろしく、飲み水や野草の群生地、果物や木の実があるスポットなどを巡って、アポカリプスに備えよう・・・というのはまあ建前で。
(そもそも現代のサバイバルでは『汎用性の高い文明の利器をいかに残し、利用していくか』も重要な気がしますし)
なんというか、雑木林や森って『ひみつきち』感があってワクワクしませんか?
これはもう完全に個人的趣味というか半ばこじつけに近いんですが、『ひみつきち』感って、人里離れた自然豊かな場所であればどこでもいいわけじゃなくて、
・人の手が全く入らず『山』になってしまうような場所はうかつに近寄れない
・かといって金網やフェンスで仕切られているエリアが多いと管理されている感が強い
・さらに遊歩道が整備されていると人が多くて街中を散歩するのとあまり変わらない
と、結構縛りが強くて「ここ!」という場所は見つかりにくいんですよね。
そういう意味で、瀬谷区のスポットはちょうどいい塩梅で、身体を動かすにも頭を休めるにもぴったりの場所でした。
To Do リスト
0.森林散策用の装備を整える。
1.三ツ境駅北口から116系統「若葉台中央」行きのバスに乗る。
2.「西部病院前」で降り、好きな森を散策する。(下記地図参照)
(以下は体力が余っている人向けのルートです)
3.「細谷戸エコ広場」に向かい、周辺を探索する
4.バス停「細谷戸第5」から「瀬谷駅」行きのバスに乗る。
5.「壱鵠堂瀬谷店」でラーメンを食う。
6.瀬谷区からクールに去る。
(横浜市サイト「市民の森・ふれあいの樹林ガイドマップ」より引用)
装備に関しては、
・薄手の長袖の上着
・虫除け
・飲料
程度でOK。
長袖を着ていればそこまで虫に刺されないと思いますが、やはり虫除けはあった方が安心です。肌や服にかけるスプレータイプでも携帯用の蚊取り線香でも、使いやすいものならなんでも構いません。
(筆者は電池式の携帯虫除け、いわゆる『どこでもベープ』を使用しました)
気になる方は虫刺され用の塗り薬も持参すれば万全でしょう。
あと、周囲に自動販売機やコンビニが一切ないというほどではありませんが、給水所や管理棟が出入口の近くに必ずあるわけではないので、飲料は事前に用意しておいた方が無難だと思います。
準備が整ったら、いざ出発です!
俺を呼んだな!
今回は『謎の先輩瀬谷ジスタX』さんのパートナーである『瀬谷仮面』さんが車を出してくれたので、ToDoリストと逆になりますが『細谷戸エコ広場』から回ります。
細谷戸エコ広場はディスクゴルフのコースがあり、色々なアクティビティができる、緑が豊富な公園です。
こちらの写真は桑の木になります。
4月〜5月になると、周囲に桑の実が沢山落ちているそうです。
桑の木と言えば、桑の葉が蚕の幼虫の餌になるため、小学校の敷地や近所の公園にも植えられているイメージでしたが、現在ではなかなか見かけなくなりました。
こちらは『ナワシロイチゴ』。桑の実より若干遅い6~7月に実をつけるので、中々美味しそうな写真が取れました。
酸味が強いもののジャムにするには持ってこいな野いちごで、『ストロベリー』の言葉通り、イチゴがもとはベリー系の果物であることがよく分かる外見です。
ナワシロイチゴに限らず、野いちごには食べられるものが数多くあります。
(ヘビイチゴなども毒はなく、実は食べられるそうです。美味しくないだけで)
が、道端に自生しているものは動物の糞尿や虫の死骸で汚染されている可能性が常にありますし、地域によっては除草剤が撒かれていたりするので注意が必要です。
パパ、くさい
↑こちらはイチョウの木。イチョウとは銀杏であり、すなわちぎんなんである。よって食料となる(Q.E.D.)。
ぎんなんの旬はイチョウの葉っぱが黄金色に輝く秋なわけですが、イチョウの木は雌雄異株、つまりメスの木とオスの木があるんです。
イチョウ並木として植えられているのは大半がオスの木で、ぎんなんが取れるのはメスの木になります。
「じゃあメスの木の方がお得じゃん!」と思われますが、実を拾う人がいないと放置されて、いずれは悪臭を放つようになってしまいます。
事実、こちらのイチョウの木の周りには↑こんな感じに収穫されずに打ち捨てられたぎんなんとその臭気が・・・。う~ん、もったいなくさい!
ぎんなんは食べられるようにするための下処理が比較的面倒で、食べすぎると中毒症状を起こす上に、常温ではそこまで長持ちしないため、食材としては中々扱いづらいんですよねぇ・・・。
次の秋はなるべく有効活用させてもらいたいものです。
香りが強い植物と言えば、広場の外れの方になんと山椒の木がありました。
イチョウ同様、山椒にも雌雄があり、メスの木から取れる実山椒であれば、1年間冷凍保存することも可能。
この木はオスのようなので実はありませんでしたが、近くに来ると山椒の香りがただよってきます。オラ、麻婆豆腐が食べたくなってきたぞ!
やまももももものうち
また広場の中だけではなく、広場周辺にも色々な植物があり、↑こちらは『ヤマモモ』の木。
6月下旬~7月上旬に実を付ける、食用の嬉しいやつです。
もっとも先程のぎんなん同様、収穫できる人がいないせいなのか、地面は木から落ちた実でいっぱいでしたが。
ヤマモモは四国・中国地方では特産品として販売されているほどの果物なのですが、これはもったいないが過ぎるというもの・・・。
無事なものだけ拾い集めてもそれなりにお腹は膨れそうな気がします。
日本でも食品ロスの問題はちょくちょく取り上げられている印象ですが、こうして『食べられるもの』を活用できていない現状を目の当たりにすると、中々にモヤっとします。
↑こちらは付近の民家にあったバナナの木。バナナと言っても、スーパーで販売されている黄色いアレではなく、ジャパニーズバナナとも言われる『バショウ』だと思われます。
(バナナは基本熱帯の植物なので、ビニールハウスなどを使用せず、露地植えにしてあるものはバショウであることがほとんど)
残念ながらバショウの実は渋くて食用には向かないそうですが、南国のビーチや庭、いわゆるリゾートガーデンの趣がありますね。
同じ民家にあったびわの木。
おそらく人の手が入っているので、立派なのはある意味当然ですが、付近一帯には梅の木やみかんの木がそこかしこに植えられており、家庭菜園の文化が根付いているように感じられます。
勝手に終わるな
細谷戸エコ広場、いかがでしたか?
ここまで読んできて、なぜ急に『いかがでしたか構文』が出てきたのか、不安になった方もおられることでしょう。
冒頭の『市民の森』が一体どういうところなのか気になる方も多いはず!
実は使いたい写真が多すぎて、記事が長くなりすぎるという事実が発覚しました。
次回の記事では、謎となっている昼食メニューや『もののけ姫』のシシ神さまがいそうな森の風景を紹介したいところですね!
今後も瀬谷区から目が離せません!!!
というわけで、一旦CMです。
次回『都市型狩猟採集のススメ・番外編~現代の秘密基地探求記・風雲篇~』、見てください・・・フフフ。