M6ミュージカルアクト
2022年12月7日

Vol.1「ミュージカルしないミュージカル」に辿りついた理由

スタッフS

若者支援の団体であるK2インターナショナルジャパンには「M6 MUSICAL ACT」という活動が存在する。

M6 MUSICAL ACTとは、2019年の横浜市芸術文化振興財団の助成を受けて発足したプロジェクトである(※現在は自主事業)。

生きづらさを抱える若者に対し、ミュージカル発表という「未知なる経験の提供」をし、社会に出るきっかけ、一歩を踏み出すための機会をつくることを目的に実施された。

ただし、総合芸術であるミュージカルを用いた若者支援の手法は20年以上前から行なっており、1999年にニュージーランドで若者たちと「英語版男はつらいよ」を上演した事が、今の活動に繋がっている。

▲「英語版男はつらいよ」のポスター

▲2019年の発表の様子。みなとみらい・ナイトシンクヨコハマの特設ステージで公演を行なった。



いかにミュージカルをやらないか

ミュージカルアクトの集まり(練習)は週に1回2時間を基本としている。
(発表が迫ってくると、週に2回2時間ずつの練習+レッスン場所を開放しての自主練や、
休日練習も加わってくる)

発表の場は基本的に1年に1回、K2インターナショナルジャパンが毎年実施しているクリスマスフェスタで行なっている。

筆者であるスタッフSは2019年の発表は観覧参加のみ、2020年の発表から制作サイドで関わるようになった。

1年目である2020年は、ブランチ横浜南部市場の野外ステージで「美女と野獣」のハイライト公演を行なった。
2021年は「美女と野獣」のハイライト公演を再アレンジし、K2のイベントスペースであるM6で発表を行なった。

1年目までは外部の講師の方に来ていただいていたが、2年目からは自分たちの力で出来ることをやろうという方針に方向転換し、今年もそのように準備を進めている所である。



方針転換した理由をざっくり説明すると、

「講師の方にただ教えてもらう‘お客さん‘姿勢を辞めて、自分たちが主体になって作ろう!

「とにかく楽しいことをやろう!」

「ミュージカルはその1つに過ぎない!」

「ってか、そもそも別にミュージカル好きの集まりじゃないし!!」

そのような考えから、

ミュージカル以外の楽しいこともやる、
むしろあまりミュージカルをしない集まりとしてリスタートした「M6 MUSICAL ACT」。



活動名はそのままだが、なんとなく趣が英語の「MUSICAL ACT」から、カタカナの「ミュージカルアクト」に変わったような印象を受ける。

つまり、「エセ感」だ。
ただあまりミュージカルをしないとは言え、「ミュージカル」と名前が付いてしまっている以上、お声が掛かれば作品を作ったりもする。

写真はこの夏、天候不良により幻の公演となった
ロックミュージカル「お米マンとK2太郎物語」(仮)のワンシーンである。

▲スタンドマイクを持っているのがお米マン

上記のような、イベントでの公演依頼や、クリスマスフェスタでの発表以外は、ほとんど「作品づくり」というものはしていない。



とにかく楽しいことをやる!

そんな風にほとんどミュージカルをしていない我々が普段何をしているかと言うと、
「なんやかんや楽しいこと」である。
春には外でサッカーをしてみたり、

▲根岸公園にて。学童で使う小さいボールで急遽サッカーをすることに。とにかく小さくて蹴りずらく、取りずらい。思いがけず難易度の高いサッカーゲームとなった。

卓球をしてみたり、絵しりとりやジェスチャー対決をしたり、

▲皆からの正解率が一番高かったIくんの絵。

その他ドラマのアフレコ練習を行ない、実際に録音をしたりもした。


その中でも今年のピカ一企画はやはり「ゲームクリアするまで眠れま10」であろう。
こちらも「ミュージカルアクト」の活動の中でアイデアが出て、実行された企画である。

▲機材をセッティングし、テストプレイ。思えばこの時が一番余裕があり、楽しそうだった。


バイオハザード7をクリアするまで眠れないというこの企画。
本格的な機材を持ち込み、配信も行なった。

(「眠れま10」の詳しい企画内容・実際の様子はNくんの記事から読めます☆)
眠れま10の記事はこちら



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ご覧いただいたように、「遊び時折ミュージカル」くらいの割合で活動をしている我々ミュージカルアクト。
次回からはそんな私たちがクリスマスフェスタに向けて、ついにミュージカルしていっちゃう様子を、レッスンの様子も交えてお届けしていきます♪

ミュージカルチーム公式サイトはこちら(*現在メンバーの募集はしておりません。)

スタッフS

K2所属3年目のスタッフ。敬愛するものは太陽の塔(岡本太郎と言うより太陽の塔)。他にも民芸品や美術品など、生活の糧にはならないが心の糧になるものをチマチマ集めながら暮らしている。