K2クラブハウス
2026年1月30日

誰もダンジョンに入ったことがなかった頃(後編)〜想像の世界をどう遊びにしたか〜

編集部

誰もダンジョンに入ったことがなかった頃。

コンピューターがまだない時代、ファンタジーはどうやって“遊び”になっていたのか。

前回に引き続き話は、そんなところへと転がっていく。

分岐する小説という発明

ゲームブックって言われても、現代人にはあんまり伝わらないかな?
ファイティングファンタジーシリーズっていう有名なシリーズがあったんですよ。

ゲームブックって、本でロープレみたいなやつですか?
戦うとか、選んだら何ページに飛ぶとか、そういうやつですか。

ああ、それです。

やったことありますね。マザー2とか、その辺のが出てて。
ああ、そういうのの元なんですね。

火吹き山の魔法使いとか、当時は有名でしたね。
ソーサリーが好きで、再版したのを持ってますよ。

80年代、子供たちを熱狂の渦に巻き込んだ『遊ぶ本』。その中でも圧倒的な存在感。

ソーサリー再販版! 四冊セットで、ハードカバーのやつでしたっけ?
結構お高くなってませんでした?

ほら、これです。一冊1200円ですね。

戦士として剣を振るうか、魔術師として知略を尽くすか。選択はすべて君に委ねられている。

普通ゲームブックって1冊完結なんですけど、これは四作の連続作品なんですよ。

だから、ドラクエで言ったら1・2・3みたいなノリで続けて遊べる。

そうそう。画期的だったんだよー。
ゲームブックって、何歳くらいのときでした?

ファイティングファンタジーを知ったのは、小学生の頃ですね。

ああ、やっぱりあのぐらいの年(1980年代半ばごろ)に、やり始める人はやり始める感じなんだね。

多分、そこら辺から五年間ぐらいが、ちょっとしたブームだったと思いますよ。

ファンタジーゲームはどこから来たのか

全部のゲームって、どこかで繋がってるんだよね。
そういえば、TRPGとゲームブックって、どっちが先だったんだろう?

最初に出たテーブルトークって、D&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)なのかな?

D&Dです。今年か去年、50周年を迎えましたね。

じゃあ、D&Dは1974年ごろに誕生か!?

ゲームブックは、バンタムブックスの『君ならどうする』が1979年。
ファイティングファンタジーの『火吹き山の魔法使い』は82年発行ですね。

さらにたどると、ファンタジー小説とかになってくるんですか?

D&Dの直接の親は、アクチュアルウォーゲームなんですよ。
ナポレオン戦争とかを再現するやつで、フィギュアが25個あって、
メジャーで何インチ動かすか、みたいなルールで戦う。

アクチュアル・ウォーゲーム(Actual Wargame)とは、「歴史上の戦いを、実際の地図や模型、駒を使ってリアルにシミュレーションする遊びで、『火吹き山の魔法使い』の著者がもともと熱中していた。

うわ、そんな感じのゲームだったんだ……ほんとすげえ。

そこにトールキンの『ロード・オブ・ザ・リング』的な発想が入って、
軍隊じゃなくて、個人をフィーチャーしたゲームができないか、ってところで
D&Dが生まれたと言われてます。

そう考えると、すごく斬新なゲームのスタイルなんだよね。

魔法という“遊び方”の工夫

D&Dって、攻撃の成否やダメージをサイコロで決める、サイコロの魅力があるんだけど、それとは全然違う魅力が、魔法にはあるんですよ。魔法をどう表現するかって、当時はいろいろ工夫してて。

D&Dの取った方法は、朝、冒険に出る前に、その日に使える魔法を決めるんだよ。
「今日はこの魔法と、この魔法と、この魔法を覚えていきます」みたいな感じで。
で、使うと忘れる。なんで使うと忘れるんだ、って思うんだけど。

ちょっとしたギャンブル性があるわけですよね。

覚えても、その魔法を結局使わないかもしれない、っていうギャンブルね。
今から行く場所はこういう所だから、こういう魔法が必要なんじゃないかって考えて、
どの魔法を覚えるかを宣言する。

弱い敵がたくさん出るなら範囲攻撃。
街中なら心を読む魔法。

使える魔法も三回とか、回数制限があるから、
今使うか、それともここでは使わない方がいいか、っていう緊張感がある。

結構、緊張感ありますね。

そう。魔法以外は弱いから、魔法使いの方が緊張感あるんだよね。

今はMP制で好きなの使えるけど、
その分、事前に予約しておかないといけない味はなくなりましたね。

まだ初めてTRPGをやったときの話しかしてない

おっと、あっという間に時間がたってしまいましたね。

まだ今、TRPGを初めてやったときの話しかしてないです(笑)。。

途中、ファンタジーゲームの起源の話にもなりましたけど、当時の状況をいろいろ話せました。

まだまだ想像の世界を、いろんなやり方で遊びにしていたので、また次回、もっとディープな話で盛り上がりましょう!

編集部

K2インターナショナルグループから放たれた現代社会への刺客。書類上は七人で構成されていることになっているが、実態は謎に包まれている。組織のモットーは『節度ある暴走機関車』。